面倒な山芋のすりおろし・とろろ作りが一気に時短



山芋の基礎知識

 

 

山芋と言うよりも「とろろ」と言った方が馴染みは強いかもしれませんが、ちょっと山芋についておさらいしておきましょう。

 

 

もともとは「山の芋」で、ヤマノイモ科・ヤマノイモ属・つる性の多年草です。これの芋として発達した担根体(たんこんたい)が食材になります。

 

 

山芋は別名で「ジネンジョウ・自然生」、「ジネンジョ・自然薯」とも呼ばれますが、厳密にはナガイモは別種です。山芋は、もともとは野生の植物ですが、現在では「むかご状態」から畑で栽培されています。つまり、流通しているのは基本的に栽培品です。

 

 

食用には長く伸びた芋部分が使われます。山芋の特徴は、デンプンが非加熱状態でアルファ化していることです。アルファ化とは化学構造の変化ということで、つまり生食できるということです。おそらくそのためにすりおろして「とろろ」にするという調理法もできたのでしょう。

 

 

親戚となる「ナガイモ」と比較すると、山芋の方が粘り気はずっと強くなっています。ネバネバ成分はムチンです。すりおろすとネバネバのとろろ状になる成分がコレです。この粘りの成分はタンパク質と結合した多糖類のガラクタン、マンナンなどで、ムチンと呼ばれる成分です。

 

 

このムチンには、新陳代謝、細胞の増殖機能の促進に効果があり、更には老化防止、肌の若さ維持にもつながるということで、常食すれば、基礎体力が増すともいわれています。ムチンのタンパク質分解酵素は熱に弱いので、やはり生で食べるのがお勧め、つまり、とろろが最適ということになります。